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◎弔慰金五千円

掲載年月日:1910/10/21(金) 明治43年
メディア:琉球新報社 1面 種別:記事

原文表記

◎弔慰金五千圓
古賀辰四郎氏の熱誠
持船三浦丸が那覇港口に於て覆沒し社會を驚かし多數の人命を損しなるに就ては船主たる古賀辰四郞氏は事業出張地より歸覇切々乎として愁傷恐懼の情に堪へざるものゝ如く如何にして社會に謝し又は遺族の心を慰め死者の■を弔すべきか日夜苦心中なりしこと本紙の甞し報道せる如くなるが右に就き今回遭難弔慰金として金額五千圓を支出すべしと云ふ尤とも此の外來の二十四日を以て區内眞敎寺に於て遭難者に對し施餓鬼の法要を營むことに決し遺族に對しては夫れ夫れ案内狀を發したる由なるが一般有志者の參列を希望し盛なる儀式を行ふべしと云ふ

現代仮名遣い表記

◎弔慰金五千円
古賀辰四郎氏の熱誠
持船三浦丸が那覇港口に於て覆没し社会を驚かし、多数の人命を損しなるに就ては、船主たる古賀辰四郎氏は事業出張地より帰覇。切々乎として愁傷恐懼の情に堪えざるものの如く、如何にして社会に謝し又は遺族の心を慰め死者の■を弔すべきか日夜、苦心中なりしこと本紙の甞し報道せる如くなるが、右に就き今回、遭難弔慰金として金額五千円を支出すべしと云う。もっとも此の外来の二十四日を以て区内真教寺に於て遭難者に対し施餓鬼の法要を営むことに決し、遺族に対してはそれぞれ案内状を発したる由なるが、一般有志者の参列を希望し盛なる儀式を行ふべしと云う。