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尖閣諸島関連 新聞記事資料集について

 尖閣諸島は、東シナ海中央部大陸棚縁辺に散在する島嶼群で、日本の沖縄県石垣市の一部です。石垣島から北に約170km、与那国 島から北に約150km、南西諸島西端に位置する魚釣島、北小島、南小島、久場島、大正島、沖ノ北岩、沖ノ南岩、飛瀬などからなる島々の総称です。

 尖閣諸島は古くから東シナ海を航海する際の標識島として利用されてきました。
尖閣諸島の島々は現在無人島ですが、過去には島に人々が滞在して生息するアホウドリなど海鳥の羽毛採取や周辺海域でのカツオ漁と鰹節製造などを営んだ歴史があります。とくに、1895(明治28)年に同諸島が日本に領土編入されて以降、島の開拓を認可された福岡県八女市出身の実業家古賀辰四郎は尖閣諸島の開拓に力を注ぎました。
 明治期から大正期にかけて、沖縄県の地元新聞には尖閣諸島および同島開拓者古賀辰四郎に関する記事や広告が散見されます。また、九州地方や大阪、東京といった沖縄県外の新聞にも、尖閣諸島に関する記事や広告が散見されます。
 このデータベースは、公益財団法人日本国際問題研究所が、石垣市のご協力をいただき、同市が整備された新聞記事データベース「尖閣関連情報(新聞等)データベース」のデータに、沖縄県内外の新聞記事を加えてデータベース化したものです。このデータベースの作成にあたっては、國吉まこも尖閣諸島文献資料編纂会研究員に記事の選定及び監修をいただいています。尖閣諸島をめぐる当時の社会・経済情勢等を把握することを目的に、同諸島に直接の言及がある記事のみならず、その開拓者たる古賀辰四郎氏の事業経営や当時の沖縄の経済・社会情勢、当時の無人島開拓の機運の高まりを背景に尖閣諸島以外の無人島の開拓等に関する記事や広告もデータベースに含めています。他方で新聞記事の調査・収集は引き続き継続中であり、現在のところ尖閣諸島に関するすべての時代の記事を網羅しているわけではありません。
 新聞はその時代のできごとを今に伝えてくれると同時に、そのできごとに対する社会の見方もうかがえる貴重な資料です。沖縄県および国内新聞が、どのように尖閣諸島に関する記事を報じたか、尖閣諸島関係新聞記事を調査・整理し、データベースとして公開することで、尖閣研究の一助となれば幸いです。

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