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◎未だ發見されざる行衛不明者の數
掲載年月日:1910/10/15(土) 明治43年
メディア:琉球新報社 1面 種別:記事
原文表記
◎未だ發見されざる行衛不明者の數
遭難當時より昨日までに發見されたる死体の數は舩客及船員合せて三十三名に達し内二十名は男の死体にして殘り十三名は女の死体なり、更に三十三名の死体中船客に屬する分は廿九名にして他四名は船員なり故に船客の數五十九名の内廿九明の發見されたる死体及二十三名の生存者を引去れば殘る數は丁度七名になる勘定にし、此の七名こそ未だ生死の程も覺束なき行衛不明者なり、それより船員の數に就いて見れば行衛不明者都合四名なるが昨日までに既に全部發見され今は舩客只七名の行衛不明者を殘ずのみ也
現代仮名遣い表記
◎未だ発見されざる行衛不明者の数
遭難当時より昨日までに発見されたる死体の数は、舩客及び船員合せて三十三名に達し、内二十名は男の死体にして残り十三名は女の死体なり。更に三十三名の死体中船客に属する分は二十九名にして、他四名は船員なり故に船客の数五十九名の内二十九明の発見されたる死体及び二十三名の生存者を引去れば、残る数は丁度七名になる勘定にし、この七名こそ未だ生死の程も覚束なき行衛不明者なり、それより船員の数に就いて見れば行衛不明者都合四名なるが、昨日までに既に全部発見され今は舩客只七名の行衛不明者を残ずのみなり。