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廣告 三浦丸遭難者慰藉義捐金集募

掲載年月日:1910/10/15(土) 明治43年
メディア:琉球新報社 1面 種別:広告

原文表記

三浦丸遭難者慰藉義捐金集募
今回三浦丸遭難に際し數十の溺死を生し光景慘擔轉た傷心に堪へざるの狀况眞に之れ人生の悲劇懸下未曾有の一大惨事たり、右遭難者の中には萬死幸いにして生還を得たるものあ■溺死者の遺族にして優に自存の道を有するもの尠らずと雖も尙ほ一面に於て一身の生涯俄かに顚倒し情狀酸鼻の極に達せるもの亦た之れあり是等は宜しく江湖の同情に依賴し慰藉すべきの必要あるを信するが故に本社敢て揣からず自から率先し、左の方法により遍ねく義捐金を募集し其の目的を達せんと欲す我が同人の微力なる大方の賛助によるにあらずんは素より能はずるの業たり幸に微衷を諒恕し高讃を垂れ賜はんことを乞ふ
募集方法
一、募集締切 本月廿五日
一、義捐受附 本社會計係
一、分配方法 本社に御一任の事但し本社は直接遭難者所管各官衙に依賴し調査の上當該官と打合せ適當に分配し、結果は本紙上に報告す
右謹告す
明治四十三年十月十五日
琉球新報社

現代仮名遣い表記

三浦丸遭難者慰藉義捐金集募
今回三浦丸遭難に際し、数十の溺死を生じ光景惨担転た傷心に堪へざるの状况、真に之れ人生の悲劇県下未曽有の一大惨事たり。右遭難者の中には、万死幸いにして生還を得たるものあ■。溺死者の遺族にして、優に自存の道を有するもの少なからずといえども、尚ほ一面に於て一身の生涯にわかに転倒し情状酸鼻の極に達せるもの亦た之れあり。是等は宜しく江湖の同情に依頼し、慰藉すべきの必要あるを信ずるが故に、本社敢て揣からず自から率先し左の方法により遍ねく義捐金を募集し、其の目的を達せんと欲す。我が同人の微力なる大方の賛助によるにあらずんば素より能はずるの業たり、幸に微衷を諒恕し高讃を垂れ賜はんことを乞う。
募集方法
一、募集締切 本月二十五日
一、義捐受付 本社会計係
一、分配方法 本社に御一任の事、但し本社は直接遭難者所管各官衙に依頼し調査の上当該官と打合せ適当に分配し、結果は本紙上に報告す。
右謹告す
明治四十三年十月十五日
琉球新報社