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島巡り

掲載年月日:1909/9/11(土) 明治42年
メディア:琉球新報社 1面 種別:記事

原文表記

島巡り
天南漁夫
八月一日 八重山靑年會の主催にて歸省中の師範中學生及び各小學校生徒の大運動會あり余も招待を受けて參觀す
靑年會とは沖繩留學生の團体にて互いに保護監督する爲め機關となり云ふ目下師範中學に在學中のものは四十五人に及び之に各小學校の生徒數百人三十余回の運動に平生練達の巧も見へて旅行者の吾々にも誠に嬉しく感したり
塲所元の藏元前の廣塲海風そよと吹送る所にて境内を程廣からざれども運動塲としては實に好適の塲所なり
此日見物の士女を見るに何れも淸潔にして首里那覇の士女にも多く讓らず

現代仮名遣い表記

島巡り
天南漁夫
八月一日 八重山青年会の主催にて帰省中の師範中学生及び、各小学校生徒の大運動会あり、余も招待を受けて参観す。
青年会とは沖縄留学生の団体にて、互いに保護監督する為め機関となり云う。目下師範中学に在学中のものは四十五人に及び、之に各小学校の生徒数百人、三十余回の運動に平生練達の巧も見えて、旅行者の吾々にも誠に嬉しく感したり。
場所元の蔵元前の広場海風そよと、吹送る所にて境内を程広からざれども、運動場としては実に好適の塲所なり。
此日見物の士女を見るに、何れも清潔にして首里那覇の士女にも多く譲らず。