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◎辰島丸の遭難
掲載年月日:1909/2/20(土) 明治42年
メディア:琉球新報社 1面 種別:記事
原文表記
◎辰島丸の遭難
古賀氏所有の辰島丸は一昨日午前名護を發し當那覇港へ向け航行中午後四時二十分頃港口を距る北方約二海里の處にて機關部の螺旋軸を折■しのみならず機關部の蒸滊を送る主滊管を破損せしより全く進退の自由を失ふに至りたれば辰島丸にては救助信號旗を掲け救助を乞ひしに水上巡査泒出所にてこの信號旗を見て楠原巡査部長直ちに仝船に乗り込み遭難の顚末を臨檢せしに前記の通り相違なきを以て港内碇泊中の運輸丸■して港内に曳かしめたりとのことなるか乗客及乗込員荷物等には少しも異狀なかりしと云ふ
現代仮名遣い表記
◎辰島丸の遭難
古賀氏所有の辰島丸は、一昨日午前名護を発し当那覇港へ向け航行中、午後四時二十分頃港口を距る北方約二海里の処にて、機関部の螺旋軸を折■しのみならず機関部の蒸汽を送る主汽管を破損せしより全く進退の自由を失うに至りたれば、辰島丸にては救助信号旗を掲げ救助を乞いしに、水上巡査派出所にてこの信号旗を見て楠原巡査部長直ちに同船に乗り込み遭難の顛末を臨検せしに、前記の通り相違なきを以て港内停泊中の運輸丸■して港内に曳かしめたりとのことなるが、乗客及乗込員荷物等には少しも異状なかりしと云う。