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せん閣列島の地下資源/ 本土政府、六月末から調査 通産局へ貸地届一万件

掲載年月日:1969/5/7(水) 昭和44年
メディア:南西新報 1面 種別:記事

原文表記

せん閣列島の地下資源 本土政府、六月末から調査
通産局へ貸地届一万件
南西新報 昭和四十四年五月七日
沖繩と本土の一体化は、佐藤総理十一月訪米を前にして、前にまして強力なチエーンが布かれだした。
本土政府は、基地依存の沖繩経済を、いかに再建していくかに重点をしぼり、各面から検討を加えていたがパイン・キビ・畜産の外に有望視されてきた地下資源開発に本腰を入れようとしている。
地下資源調査は六八年五月から全琉にわたつて予備調査が進められ、あるていどのメドをつけた。
六日、本土政府から通産局に入つた連絡によると、待望のせん閣列島地下資源調査が六月末から七月上旬にかけて実施へと入ることが明らかにされた。
せん閣列島の地下資源ガス石油調査は東海大学、本土政府、琉球政府によつて行なわれる。
調査には東海大学所有の船舶を使用する。
東海大学の調査班は、これまで海外の資源調査を手がけているその道の権威者がそろつているだけ、六月下旬からの調査に大きな期待がかけられている。
せん閣列島の天然ガス、石油資源は、六八年五月の下調査で脈が太いことが立証されているのに本土政府も動きかけたもの。
せん閣列島の地下資源を注目した業界から、すでに通産局に対し貸地届出が一万五千件も出ており、通産局では、この件数をさばくのに現在の職員では間に合わないため、増員を要請中という、時ならない地下資源ブームに悩まされている。
政府としては、せんかく列島の地下資源調査が、ガスと石油だけに、六月から七月にかけての本格的な調査に沖繩の工業を前進させるものとして期待を寄せている。

現代仮名遣い表記

せん閣列島の地下資源 本土政府、六月末から調査
通産局へ貸地届一万件
南西新報 昭和四十四年五月七日
沖縄と本土の一体化は、佐藤総理十一月訪米を前にして、前にまして強力なチェーンが布かれだした。
本土政府は、基地依存の沖縄経済を、いかに再建していくかに重点をしぼり、各面から検討を加えていたが、パイン・キビ・畜産の外に有望視されてきた地下資源開発に本腰を入れようとしている。
地下資源調査は六八年五月から全琉にわたって予備調査が進められ、あるていどのメドをつけた。
六日、本土政府から通産局に入った連絡によると、待望のせん閣列島地下資源調査が六月末から七月上旬にかけて実施へと入ることが明らかにされた。
せん閣列島の地下資源ガス石油調査は東海大学、本土政府、琉球政府によって行なわれる。
調査には東海大学所有の船舶を使用する。
東海大学の調査班は、これまで海外の資源調査を手がけているその道の権威者がそろっているだけ、六月下旬からの調査に大きな期待がかけられている。
せん閣列島の天然ガス、石油資源は、六八年五月の下調査で脈が太いことが立証されているのに本土政府も動きかけたもの。
せん閣列島の地下資源を注目した業界から、すでに通産局に対し貸地届出が一万五千件も出ており、通産局では、この件数をさばくのに現在の職員では間に合わないため、増員を要請中という、時ならない地下資源ブームに悩まされている。
政府としては、せんかく列島の地下資源調査が、ガスと石油だけに、六月から七月にかけての本格的な調査に沖縄の工業を前進させるものとして期待を寄せている。