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せん閣列島石油調査団が来る

掲載年月日:1969/3/13(木) 昭和44年
メディア:南西新報 2面 種別:記事

原文表記

せん閣列島石油調査団が来る ― 大浜南援会長談 ―
南西新報 昭和四十四年三月十三日

南方局胞援護会の大浜信泉会長(沖繩問題等懇談会座長)が二十日正后すぎの南西航空あだん号で岸日本政府沖繩事務所長、外二人をともない来島した。
空港には宮良地方庁長、石垣市長、瀬戸竹富、仲本与那国の両町長それに大浜氏の新せきなど各代表八十人が出迎えた。大浜氏は空港から八重山観光ホテルへ向い一時すぎから宮良地方庁長、石垣市長仲本与那国町長、瀬戸竹富町長、石垣教育長、桃原八P連会長、前新教職員会長、等七人と昼食をともにしながら懇談会を行つた 席上地元代表は①久部良港しゆんせつ及び整備②中央公民館建設➂電気事業の公社移管④パイロツト訓練所誘致⑤テレビの那覇との同時放映⑥風しん難聴児の問題⑦医師不足の問題⑧若人の離島を防ぐための修養場設置⑨西表開発〇急救ていの建造―などについて要請を行つた。大浜氏は懇談会後記者会見を行ない次のように語つたわたしの来島目的は施政権返還が間近にひかえているのでそれに備えての経済関係の事情を視察しにきた。第一次、二次、三次産業とあるが特に関心のある第一次産業の産業生産を視察したい。
農業生産性を高めるには土地の整理、機械化、かんがい施設の整備、農道の整備が発達しないとあがらない 離島にあつては輪送施設の完備港の整備が必要である。根本的な問題を解決しないかぎりだんだん離島から離農者が増える。このような基礎的なところをよく見、来年度の政府予算に反映させたい。
西表、与那国を視察することは同地区をまだみてないからである。西表へ本土経済界が計画している畜産会社の設置については将来色々な計画があるので無計画に利権屋に払い下げてはこまる。せん閣列島の石油問題については六月に日本石油公団が調査にくることになつている。
なお大浜氏は午後三時すぎ観光ホテルに仲吉高校長を招ねき、八重山高校に参考図書六百冊とおう文社の新刊図書二十冊を寄贈した。

現代仮名遣い表記

せん閣列島石油調査団が来る ― 大浜南援会長談 ―
南西新報 昭和四十四年三月十三日

南方局胞援護会の大浜信泉会長(沖縄問題等懇談会座長)が二十日正午すぎの南西航空あだん号で岸日本政府沖縄事務所長、外二人をともない来島した。
空港には宮良地方庁長、石垣市長、瀬戸竹富、仲本与那国の両町長、それに大浜氏の新せきなど各代表八十人が出迎えた。大浜氏は空港から八重山観光ホテルへ向い、一時すぎから宮良地方庁長、石垣市長、仲本与那国町長、瀬戸竹富町長、石垣教育長、桃原八P連会長、前新教職員会長、等七人と昼食をともにしながら懇談会を行った。席上地元代表は①久部良港しゅんせつ及び整備②中央公民館建設➂電気事業の公社移管④パイロツト訓練所誘致⑤テレビの那覇との同時放映⑥風しん難聴児の問題⑦医師不足の問題⑧若人の離島を防ぐための修養場設置⑨西表開発〇急救ていの建造―などについて要請を行った。大浜氏は懇談会後記者会見を行ない、次のように語った。わたしの来島目的は施政権返還が間近にひかえているので、それに備えての経済関係の事情を視察しにきた。第一次、二次、三次産業とあるが、特に関心のある第一次産業の産業生産を視察したい。
農業生産性を高めるには、土地の整理、機械化、かんがい施設の整備、農道の整備が発達しないとあがらない。離島にあっては輪送施設の完備、港の整備が必要である。根本的な問題を解決しないかぎり、だんだん離島から離農者が増える。このような基礎的なところをよく見、来年度の政府予算に反映させたい。
西表、与那国を視察することは同地区をまだみてないからである。西表へ本土経済界が計画している畜産会社の設置については将来色々な計画があるので無計画に利権屋に払い下げてはこまる。せん閣列島の石油問題については、六月に日本石油公団が調査にくることになっている。
なお大浜氏は午後三時すぎ、観光ホテルに仲吉高校長を招ねき、八重山高校に参考図書六百冊とおう文社の新刊図書二十冊を寄贈した。