昭和40年代

現代仮名遣い表記

せん角列島の取締り強化　不法入域は領土権の侵害
　日 米　中国語で恒久的に掲示
南西新報　昭和四十三年九月八日

台湾漁船の目に余る不法人域・領海侵犯でその取締りに手を焼いている。
石垣市登野城一番地のせん角列島の問題は、領土問題等もからんで問題視されているが‥
さきにこのせん角列島の調査が米国民政府琉球政府合同でなされ、その　調査内容は明らかにされなかったが、この程カーペンター民政官は松岡主席に書簡を送り「警察の巡視艇「チトセ」がせん角列島を巡視し、同島内に不法入域していた台湾人を撤去させたことは妥当な惜置であった」と要旨つぎのようにのべた。
せん角列島地域における不法入域をなくするために不定期に現場点検を行なう制度を確立すべきである。
軍の航空機は、列島上空をとぶように手配中であり、お互いに巡視活動を密に連絡していきたい。
たまたま漁夫が同地域に侵入し、領域侵犯をするといわれるが、このような誤解を少なくするために、事前に琉球出入管理庁から入域詐可を得る手続きをさせること。もしそれをおこたった場合は、琉球の法令に基づき起訴さればっせられることを警告する。琉球の領土に対する不法侵犯を最少限にくい止めるため、見やすい場所に英語、日本語、中国語の三カ国語で恒久的に掲示したい。