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◎水產組合會創立総會
原文表記
◎水產組合會創立総會
(官權跋扈小策士指嗾の許に决せられたる實業團の總會)
昨廿二日午后一時より區内眞敎寺に於て沖繩水產組合創立總會を開催せり水產主任大村技師の開會の辭次て出席會員の報告あり漁業者四千八百六十二人に對する議决權數三千二百四十三名販賣業者十三名の内議決權數十名にして出席人員數七十三名なり總會に移る前會員七十六番大城幸之一氏の動議に依りて協議會を開くことにし决し本組合定欵に關する日比知事の要求條件に就いて審議してるに一二の質問ありて全部可決となり之より彌よ總會に移りて本組合の定欸を審議したるが定欸六十六條の個條中五十二條(販賣品檢査の件)と卅八條の議員會議决の件を除くの外は一二の修正ありたるのみにて其他全部原案に决定せり右未决二個條は定欸中の最も主要なる條項丈可否の主張粉々として容易に决せさりしより委員負托となれり而して右委員附托の二ヶ條は本日午前九時改めて開かざるべき委員會の報告に依りて决定さらるゝこととなり右委員は大村假議員の指名に依りて販賣營業者側よりは古賀辰四郎、照屋林顯、神谷正次郎の三氏にて漁業者側よりは大城幸之一金城重秀玉城五百吉の三氏都合六名に定りたり右終りて名譽會員推薦に移り推薦委員として大城幸之一神谷正次郎二氏撰定せられたるが右二人の委員は日比知事河村事務官橋本農商課主任大村水產技師齊藤郡長朝武士郡長喜入區長大塚郡長橋口島司中馬嶋司等の十名を之に推薦したり尚ほ組長副組長推薦の爲に古賀氏照屋氏大城氏神谷玉城氏の五名委員となり組長に日比知事副組長に河村事務官を推薦したり夫より同組合四十二年度の豫算案討議に移り讀會省略によりて直に原案可決したり最後に日比組長河村副組長の役員承認の挨拶ありて組長は其撰任前域種の方法により収め得たる絕對的官權を以て直に左の如く役員指名をなしたり
理 事 橋本一二、(農商課主任官史)
木村八十八(水產課主任官史)
評議員 古賀辰四郎、鮫嶋幸平、玉城五百吉、金■龜、 大城幸之一、並里鐡、齊藤用之助、朝武士午 城、喜入休、橋口軍六、中馬孝吉、大塚市五郎
右各組合員は絕對官權の組長指名の理事評議員なり之に加ふるに組長に日比知事副長に河村事務官を以て水產組合の前途知るぺしと云ふ
此の日決議されたる本組合豫算歳出入左の如し
▲歳入
第一欵補助金 六○○円
合計 六○○
▲歳出
第一欵事務所費 三一九
第二欵事務費 一五五
第三欵會議費 四○
第四欵創立費 八○
第五欵豫備費
合計 六○○
右全部議决了せるは午後五時頃なりき
現代仮名遣い表記
◎水産組合会創立総会
(官権跋扈小策士指嗾の許に決せられたる実業団の総会)
昨二十二日午後一時より、区内真教寺に於て沖縄水産組合創立総会を開催せり。水産主任、大村技師の開会の辞次て、出席会員の報告あり。漁業者四千八百六十二人に対する議決権数三千二百四十三名。販売業者十三名の内、議決権数十名にして出席人員数七十三名なり。総会に移る前、会員七十六番大城幸之一氏の動議に依りて、協議会を開くことにし、決し本組合定欵に関する日比知事の要求条件に就いて審議してるに、一二の質問ありて、全部可決となり。之より弥よ総会に移りて、本組合の定欸を審議したるが、定欸六十六条の個条中五十二条(販売品検査の件)と三十八条の議員会議决の件を除くの外は、一二の修正ありたるのみにて、其他全部原案に決定せり。右未決二個条は定欸中の最も主要なる条項丈可否の主張粉々として、容易に决せさりしより。委員負托となれり。しかしして右委員附托の二ヶ条は本日午前九時、改めて開かざるべき委員会の報告に依りて、决定さらるることとなり。右委員は大村仮議員の指名に依りて、販売営業者側よりは古賀辰四郎、照屋林顕、神谷正次郎の三氏にて漁業者側よりは、大城幸之一、金城重秀、玉城五百吉の三氏。都合六名に定りたり右終りて、名誉会員推薦に移り、推薦委員として大城幸之一、神谷正次郎、二氏撰定せられたるが、右二人の委員は日比知事河村事務官、橋本農商課主任、大村水産技師斎藤郡長、朝武士郡長喜入区長。大塚郡長、橋口島司、中馬嶋司等の十名を之に推薦したり。尚お、組長副組長推薦の為に、古賀氏、照屋氏、大城氏、神谷、玉城氏の五名委員となり。組長に日比知事、副組長に河村事務官を推薦したり、夫より同組合四十二年度の予算案討議に移り。読会省略によりて、直に原案可決したり。最後に日比組長河村副組長の役員承認の挨拶ありて、組長は其撰任前域種の方法により、収め得たる絶対的官権を以て、直に左の如く役員指名をなしたり。
理 事 橋本一二、(農商課主任官史)
木村八十八(水産課主任官史)
評議員 古賀辰四郎、鮫嶋幸平、玉城五百吉、金■寿 亀、大城幸之一、並里鐡、斎藤用之助、朝武士 城、喜入休、橋口軍六、中馬孝吉、大塚市五郎
右各組合員は絶対官権の組長指名の理事評議員なり。之に加うるに、組長に日比知事副長に、河村事務官を以て水産組合の前途知るべしと云う。
此の日決議されたる本組合予算歳出入左の如し。
▲歳入
第一欵補助金 六○○円
合計 六○○
▲歳出
第一欵事務所費 三一九
第二欵事務費 一五五
第三欵会議費 四○
第四欵創立費 八○
第五欵予備費
合計 六○○
右全部議決了せるは午後五時頃なりき。